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【皮膚科医監修】鼻の赤いニキビ・吹き出物の原因と対策について

  • 皮膚科医が明かす
  • 赤ニキビを知る
  • 赤ニキビを防ぐ
監修:加藤円香 先生
茅ヶ崎mamaクリニック院長
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。鳥取大学医学部卒業。群馬大学院医学系研究科皮膚科学卒業・医学博士。

鼻は顔の中でも特にニキビ・吹き出物が出来やすい場所の一つ。一度出来るとなかなか治らず、困ったという経験をお持ちの方も多いのではないかと思います。 今回は鼻の周りや穴の中にできるニキビ・吹き出物の原因や予防方法について説明したいと思います。

この記事の内容
  • ✓鼻の頭や鼻の横、鼻の下に出来るニキビの原因
  • ✓普段の癖が鼻ニキビの原因に!?
  • ✓鼻の穴の中に出来る吹き出物の原因
  • ✓治らない鼻ニキビ…実はほかの病気が原因かも?
  • ✓鼻ニキビの予防策は?

鼻の頭や鼻の横、鼻の下に出来るニキビの原因

過剰な皮脂分泌

おでこから鼻にかけてのTゾーンは他の部位と比べて特に皮脂腺の多い部位です。 皮脂腺から出された皮脂は普段は皮膚に一定の潤いをもたらすことで健やかな状態に保つ役割を果たしてくれています。
しかし、過剰に皮脂が分泌されると、死んだ皮膚の細胞(角質)、汚れなどと組み合わさって毛穴の詰まりを引き起こし、白ニキビ/黒ニキビができてしまいます。そして毛穴の中にたまった皮脂をエサにアクネ菌が増殖すると、赤く炎症した赤ニキビになります。さらに悪化すると、黄色く膿んだ黄ニキビになってしまいます。

マイクロコメド

毛穴が塞がって毛包内部が膨らみ始めているものの、表面からは認識できない状態

白ニキビ

毛穴が完全にふさがって、白くぷっくりと盛り上がった状態

黒ニキビ

毛穴にたまった皮脂などが肌の表面にでてきて毛穴が開いてしまった状態。黒く見えるのは角栓に含まれるメラニン色素や酸化した皮脂のせいです。

赤ニキビ

毛穴にたまった皮脂をエサにアクネ菌などが増えすぎて菌バランスが崩れた状態。

黃ニキビ

傷に黄色ブドウ球菌が入り込んで炎症部が化膿した状態。

ニキビ跡

毛穴のまわりの皮下組織が失われることで、萎縮性瘢痕(赤くなくぴかぴかした傷)や陥凹性瘢痕(クレーター)が出来てしまい、ニキビ痕として残ってしまうことも。

普段の癖がニキビ・吹き出物の原因になることも

鼻の角栓が気になって、つい鼻を触ってしまったりしていませんか?清潔でない手で鼻を触ると、毛穴に雑菌が入り込んでしまいます。そうすると、ニキビが出来やすくなってしまいます。

鼻の穴の中に出来る吹き出物の原因

鼻の穴の中の吹き出物は目立ちませんが、出来るとずきずきと痛んで、とても気になりますよね。
鼻の中の吹き出物は主に、鼻毛を抜いたり、鼻の中を触ったりしたことがきっかけで、毛穴に黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌などが感染し、毛包に炎症が生じることで出来ます。

なかなか治らない鼻ニキビ。実はほかの病気が原因かも?

ずっとケアしているのに皮疹がなかなか治らない…そんなお悩みはありませんか? もしかすると、その皮疹は上で紹介したような細菌が原因のニキビではなく、別の原因で引き起こされているのかもしれません。ここではニキビと間違えられやすい皮疹を紹介します。

脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎は、鼻などの皮脂の活発な部位にできやすい皮疹です。黄色っぽいフケを伴うことと、ニキビのような赤い膨らみが特徴です。
脂漏性皮膚炎の原因は、皮脂成分の1つであるトリグリセライドがアクネ菌やマラセチア等により分解されて、皮膚に刺激を与える脂肪酸になってしまうことだと考えられています。

酒さ

酒さは赤みと腫れを大きな特徴としています。酒さの症状は鼻から始まり、頬などの隣接する部位に広がっていきます。進行すると患部がニキビのようにぶつぶつと盛り上がっていきます。
酒さの原因は解明されていませんが、日光、刺激性のある化粧品、ストレス、アルコールの摂取などにより症状が悪化することが報告されています。

ニキビダニざ瘡

ニキビダニざ瘡はニキビダニにより引き起こされる出来物です。
ステロイド外用剤や内服等が原因で局所免疫が低下すると、ニキビダニが増えすぎてしまうため、ニキビダニざ瘡ができてしまいます。外見はアクネ菌などが原因の赤ニキビとよく似ています。

鼻ニキビの予防策は? 

鼻ニキビを予防するために、普段から以下の点を心がけましょう。

  • ・やさしく洗顔してニキビの原因となる余分な皮脂や汚れを落としましょう
  • ・メイク用品はなるべくノンコメドジェニックのものを使いましょう
  • ・メイクはニキビ悪化の原因になるため、帰宅したらなるべくすぐに落とすよう心掛けましょう
  • ・不潔な手で鼻を触らないようにしましょう
  • ・清潔なタオルを使うようにしましょう
  • ・生活習慣を改善しましょう

細かいこともありますが少し気をつけるだけでも大きく変わることがありますので、少しずつ改善していくと良いですよ。


参考文献: 清水宏、あたらしい皮膚科学、中山書店、2018

監修:茅ヶ崎mamaクリニック 加藤円香先生
茅ヶ崎mamaクリニック URL:https://www.mama-clinic.com/chigasaki-clinic

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※全ての方にアレルギーが起こらないということではありません。
※全ての方にコメド(ニキビのもと)が発生しないということではありません。

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