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【皮膚科医監修】肌荒れを繰り返すトラブル肌、もしかしたら美肌フローラの崩れが原因?

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人間の腸にはさまざまな細菌が棲みつき、腸内環境を整えているというのは、有名ですよね。
実は皮膚の上にも美肌菌と呼ばれる善玉菌や、悪玉菌などの細菌が存在しており、バランスを取り合うことで健やかな肌を保っているのです(マイクロバイオームと呼びます)。
この記事では美肌菌の種類や役割、美肌菌、美肌フローラを維持するスキンケア方法を解説します。「慢性的な肌荒れが悩み」「化粧品の効果を十分に実感できない」と感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。

美肌菌とは?肌に存在する菌の種類と美肌フローラとの関係を解説

美肌菌は1,000種類以上存在すると言われており、たくさんの美肌菌の集まりをまとめて美肌フローラと呼びます。
美肌フローラは健やかな肌を保つ上で欠かせませんが、ヒトの皮膚には肌荒れの原因菌やニキビの原因菌も存在します。
ここでは代表的な菌の種類と役割を紹介します。

①美肌に欠かせない「表皮ブドウ球菌」

代表的な美肌菌の1つが表皮ブドウ球菌で、肌にとって良い働きをするため善玉菌とも呼ばれています。
主に皮膚表面から角質層に生息し、エサは皮脂や汗です。
表皮ブドウ球菌は以下のような役割を持ちます。

• グリセリンや脂肪酸などを産生し肌を健やかに保つ
• 肌を保湿し、外部刺激から守る
• 肌のpHを弱酸性に保つ
• 肌荒れの原因となる黄色ブドウ球菌を抑制する抗菌ペプチドを産生する

健やかな肌を育み、肌本来の美しさやバリア機能を守るために欠かせないのが、表皮ブドウ球菌です。

②肌荒れの原因となる「黄色ブドウ球菌」

黄色ブドウ球菌は肌荒れやアトピー性皮膚炎の原因菌で、悪玉菌とも呼ばれています。
一般的な成人であれば約30%〜40%程度の人が保有している菌ですが、増えすぎない限り悪さをしません。
黄色ブドウ球菌が増殖するのは、表皮ブドウ球菌が減少し、肌が弱酸性からアルカリ性に傾いたときです。
肌がアルカリ性に傾くと悪玉菌が増加し、かゆみや肌荒れなどのさまざまなトラブルが引き起こされるのです。アトピー性皮膚炎の方ではマイクロバイオームの黄色ブドウ球菌が多いと言われています。
そのため美肌菌である表皮ブドウ球菌をしっかりと維持し、黄色ブドウ球菌が増えすぎない肌環境を守ることが大切です。

③ニキビの原因となる「アクネ菌」

アクネ菌は毛穴や皮脂腺に存在し、通常はpHを酸性にし悪玉菌を抑える役割を持ちます。
一般的にニキビの原因菌として有名ですが、正常な肌では悪さをしないため「日和見菌」とも呼ばれています。
しかし乾燥や生活習慣の乱れなどで皮脂が過剰に分泌され毛穴が詰まるとアクネ菌が増殖し、ニキビが発生するのです。 またニキビの方では、増殖するニキビ菌の種類が健康な肌の方と異なるという報告もあります。
肌トラブルの原因とされがちですが、誰の皮膚にも存在するため、アクネ菌が増殖しないようなケアや生活習慣を心がけることが大切です。

美肌フローラ(美肌菌)を維持するメリット

美肌菌の集まりである美肌フローラは、肌を弱酸性に保つことで、トラブルのない肌へ導く働きがあります。
ここからは美肌フローラを維持することで得られるメリットを2つ紹介します。

メリット①ニキビや肌トラブルが起こりにくくなる

美肌フローラが維持されている肌はグリセリンや脂肪酸などのうるおい成分を自ら作り出し、肌を弱酸性に保つことができます。
病原菌の侵入を防ぐバリア機能も正常に働くため、ニキビや乾燥といった肌トラブルが起こりにくくなります

一方美肌フローラが維持されず皮膚常在菌バランスが崩れてしまうと、肌はうるおいを保つことができません。
さらに外部刺激や乾燥から肌表面を守るために、皮脂が過剰に分泌されてしまいます。
そこへアクネ菌が繁殖することで、ニキビができやすい肌状態になってしまうのです。
つまりニキビができにくい肌を目指すには、美肌フローラの維持が不可欠なのです。

メリット②肌の潤いやバリア機能が保たれる

美肌フローラが維持されている肌は、自らうるおいを作り出せるため、肌の水分量が高いと言われています。
水分量が高い肌はバリア機能も高く、乾燥や紫外線などの外的刺激にも負けません。
美肌フローラが維持され肌の潤いやバリア機能が保たれると、繰り返す肌トラブルから抜け出すことができます。

美肌フローラを守るスキンケアと生活習慣

ここからは美肌フローラを守るスキンケア方法と生活習慣を3つ紹介します。
美肌フローラは日常の些細な出来事で減少してしまうため、丁寧なスキンケアと規則正しい食生活や生活習慣で、守り増やすことが大切です。

①こまめな保湿で乾燥を避ける

美肌フローラを構成する善玉菌は乾燥している肌の上では棲みにくいため、保湿ケアを重点的にして肌が乾燥状態に傾かないよう注意してください。
空気が乾燥する秋冬は化粧品での保湿に加え、加湿器で部屋の湿度を一定に保つよう心がけましょう。
夏場もエアコンの風で室内の空気が乾燥しがちなため、保湿ケアを怠るのは禁物です。
美肌フローラを守るためには、適度な運動で汗をかくことも良いと言われています。
また「肌をこすらない」「日焼け止めをきちんと塗る」など、基本的なスキンケアを正しくすることも美肌フローラを維持する上で大切です。

②洗顔は1日2回まで

洗顔すると肌トラブルを引き起こす悪玉菌だけでなく、美肌フローラも一緒に流されます。
洗顔回数は多くても1日2回までとし、やりすぎは禁物です。
とくに皮脂の分泌が多い人やニキビ肌の人は洗顔しすぎる傾向にあるため、注意してください。
洗顔の際はたっぷりの泡で、顔全体を包み込むように優しくするのが基本です。
また洗浄力の強いアイテムは美肌フローラが流されやすくなるため、マイルドな化粧品を選んでください。

③善玉菌を多く含む食品を取り入れる

美肌菌を増やすためには、善玉菌を多く含む食品を摂取するのがおすすめです。
具体的には以下で紹介する食べ物をバランス良く取り入れてみてください。

• ヨーグルト、チーズ、キムチ
• 納豆、味噌、醤油、漬物などの発酵食品

食事のほかにも「ストレスを溜めない」「睡眠をしっかりとる」などの基本的な生活習慣を整えることも、美肌フローラを守り育てる上で欠かせません。
ただ突然生活を変えるのは難しいので、日曜日は絶対に22時までに就寝する、自分なりのストレス発散を見つけるなど、無理のない範囲で取り組んでみてください。

まとめ

美肌菌の種類や役割、美肌フローラを守るためのスキンケア方法を説明しました。
美肌フローラを維持して増やすために、季節を問わず保湿を入念にする、運動して汗をかく、善玉菌を多く含む食事を取るようにしてください。
乾燥と摩擦は美肌フローラの減少を招き、悪玉菌を優位にするため、くれぐれも注意が必要です。
美肌フローラをはじめとした皮膚常在菌のバランスがきちんと整うと、季節の変わり目のように肌がゆらぎやすい時期でもトラブルに負けない肌が手に入りますよ。

※薬用洗顔料配合のアラントイン、グリチルリチン酸2K
※全ての方にアレルギーが起こらないということではありません。
※全ての方にコメド(ニキビのもと)が発生しないということではありません。

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